223 月
一生懸命勉強すると、ご褒美に試験に合格する。
ご褒美を目指して、弁護士を目指して、もくもく勉強した。
ときどきウスイ弁護士が
「どうしてる?ちゃんと食ってるか?」とか言って
ごちそうしてくれる。
庶民派のウスイ弁護士だから
蕎麦屋のカツ丼とか奮発してうな重とか。
でも私はウスイ弁護士から声をかけてくれるだけでうれしかった。
ウスイ弁護士は勉強を教えてくれない。
っていうか教えられないらしい。(笑)
そのころやっと気がついたのだが、どうやらウスイ弁護士は結婚していたらしい。
奥さんが病気で大変らしいと呟いていたから。
どこの家庭も何かしら問題はあるんだね。
ウスイ弁護士は
「人はそれぞれ問題があるけど、それは必ず越えられる試練だから
受け止めて越えればいいんだ。
私は弁護士として困った人の手助けをしているだけなんだ」
常々言っていたこの言葉が私の目標でもある。
大学に入学する為に集中して勉強となると時々叫びたくなる。
スーパーのお姉さんやバイトの大学生がカラオケに誘ってくれたので
初めてカラオケに行った。
「初めて」って言ったら、全員が「え~~~~っ!!!」って本当に驚いていた。
そういう意味で私はやっぱり大変な境遇のもとで育ったんだな・・・。
結婚しているお姉さんが 「まさみちゃん、結婚願望ある?」と聞いてきたので
「はい、結婚は早くしたいです、幸せな家庭が夢で・・・」
「じゃあまずは彼氏がいないとね」
「えーーーー、彼氏なんて・・・」
本当に付き合う、っていう意味が分からなかった10代だったのです。
神戸出身のお姉さんは神戸のパーティーで婚活中だったそうですけど。
043 月
ひとり暮らしでも大丈夫!前よりも全然ましだった。
実の母と結婚した人なんだから、って何度も思うようにしたが
やはり他人だったように思う。
どう考えてもその考えはぬぐえなかった。。。
最初は下宿先アパートのおばさんの知人のスーパーで働いていた。
結局何か物足りない生活だったので、私の相談相手、ウスイ弁護士がアドバイスをくれ、
目標をもって生活してみることにした。
目標は弁護士。ウスイ弁護士は嬉しそうだった。
勉強をするために大学へ行こうと思い、働きながら勉強を始めた。
取りあえず、予備校へ。母の生命保険が少なからずあったので
義父にお願いして予備校に通った。
金銭的にいくらかかったのか分からないが、予備校は高かったらしく
最初はいい顔をしてもらえなかった。
「女が大学に行ってなにがある?」と。
しかし、義父は普通のサラリーマンで、同僚にキャリアウーマンがいたらしく
そういう意味で進学を理解してくれた。
ただ「卒業したら何になるの?」と聞かれ
「弁護士」と答えたら、鼻で笑われた。
勉強は本当に難しい。
司法試験を受けるには法科大学院を出なければならない。
つまり、弁護士になるには普通の大学ではなく法科大学院を目指さなければならない。
法科大学院のある大学は国公立も私立も両方ある。
義父からは「うちは国公立じゃないとだめだ」と言われ
プレッシャーのなか、弁護士になる為に頑張ろうとおもった。
義父に負けない為に、夢をかなえるために・・・。
予備校とバイトの両立に苦しんだ。
ウザイ義父も結婚を意識した女性ができたようで、少し静かになった。
さっさと結婚すればいいのに。私の事なんか気にしないで。
よく銀座のパーティーへ行ってるらしいし。
結婚は反対しないよ、結婚は賛成です。結婚して幸せになってほしいよ。